GERANIUM [ゼラニウム]

科名:フウロソウ科
香りの種類:ミドルノート
香りの効能:美肌効果、リラックス効果、抗うつ作用、ホルモンの調整作用
香りのイメージ:フローラルな甘さを含んだバーバルな香り
ローズに似た香りを持っているゼラニウムは、実が鶴のくちばしに似ていることから、ギリシア語の鶴を意味する「geranos」が語源といわれています。
日本名をニオイテンジクアオイといいます。
ゼラニウムは200種類以上の品種があるといわれ、品種によって属性や科名も異なります。
ヨーロッパでは、ゼラニウムの中でも香りが強い品種には虫除け効果があるといわれますが、多くは鑑賞用として楽しまれる植物です。
「ハーブゼラニウム」や「ローズゼラニウム」という品種を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これらも同じ品種で、ハーブやアロマに利用されています。
アフリカでは、ゼラニウムは何世紀にも渡って生活と密着して使用されていた歴史があります。
17世紀になると、アフリカにしかなかったゼラニウムが、ヨーロッパにも伝わります。
ローズより安価な上、ローズに似た甘い香りを持つため香水の原料として重宝されたそうです。
また香水の原料としてだけではなく、古くからヨーロッパでは厄除けとして庭に植える習慣がありました。
ゼラニウム精油に含まれている主な成分にシトロネロールとゲラニオールがあります。
これらの成分が、ローズの香りの主成分と同じでローズに香りが似ているためローズゼラニウムと呼ばれることも多いです。
ゼラニウムに含まれるシトロネロールやゲラニオール、リナロールなどの成分は鎮静作用が期待できるといわれており、女性特有の精神的な不調や不眠のためのリラックス精油として利用されています。
また、ゼラニウム精油には、皮脂のバランスを整える働きがあるとされ、美肌効果が期待できます。
乾燥肌やオイリー肌など、さまざまな肌タイプに使用できるのが特徴です。
ゼラニウムのおすすめの使い方はアロマテラピーとしてはもちろん、お肌への使用もおすすめです。
毎日のスキンケアに使用すると皮脂バランスを整え、ニキビ肌の改善やシワやシミの予防にも有効だといわれています。
ゼラニウム精油を使って手作り化粧品を作ることも可能です。
また、手軽な芳香浴にも使えますが、産地や栽培方法などさまざまな条件によって香りの印象が大きく変わります。
購入時、手に取ることができる場合は、自身好みの香りかどうかを確認することをおすすめします。
やや重めの香りのゼラニウム精油は、好き嫌いの好みが分かれることがあります。
自分好みの香りにしたいときは、相性がいい柑橘系やハーブ系の精油とブレンドするのもよいでしょう。
妊活中や生理不順などホルモンバランスの悩みに有効なゼラニウム精油ですが、妊娠中の場合は、堕胎などの危険性があるといわれています。
妊産婦やお年寄り、既往症のある方、健康状態が気になる方は、かかりつけ医に相談の上使用するようにしましょう。