BLUE MALLOW [ブルーマロウ]

科名:アオイ科ゼニアオイ属
香りの効能:皮膚・粘膜の保護、胃炎・膀胱炎・尿道炎などの緩和、肌の保湿美容効果
香りのイメージ:微かな香りの中に力強さがあり体内の排出作用を高め、他のハーブを引き立たせる力を持つ
ヨーロッパやアジアが原産のブルーマロウは、ウスベニアオイという日本名を持っています。
初夏には鮮やかな赤紫色の花をつけるため、観賞用として楽しまれることもあります。
主に使用されるのは花や葉の部分で、生や乾燥させた花の部分をハーブティーにすると、鮮やかな青色になるため目でも楽しめるハーブとしても有名です。
鮮やかな青色から時間をおくことで紫色に変化し、更にレモンのクエン酸に反応しピンク色に変化することからヨーロッパでは「夜明けのハーブティー」といわれています。
微かなフローラルの甘い香りと3色に変化する美しいブルーマロウは、元女優でもありモナコ王妃のグレース・ケリーも生涯愛してやまなかったそうです。
また、色が美しく変化するブルーマロウには、「恋人に振られたときに花瓶にさして玄関に飾ると復縁できる」という逸話があります。
赤紫の花には、抗酸化物質のアントシアニンやタンニンなどのポリフェノールが含まれています。
ブルーマロウは粘液質を多く含むハーブの代表でもあり、粘膜を保護し喉の炎症を抑える効果があります。
また、消化器系の症状や胃腸炎など、花粉症の症状緩和にも有効とされており、のど飴の成分にも他のハーブと一緒に含まれていることがあります。
ハーブティーやのど飴だけでなく、ブルーマロウは外用として使用されていることをご存じでしょうか?
美容液や化粧品などの成分表に記載されている「ゼニアオイ花エキス」は、ブルーマロウのことです。
皮膚の炎症や湿疹に効果があるといわれるブルーマロウは、スキンケアとして使用すれば、乾燥肌やデリケートな肌を補修し、高い保湿効果が期待できます。
肌をしっとりやわらかく保つため、ローションやパックなどにして使うのがおすすめです。皮膚や粘膜を保護する作用もあるため、肌の違和感や不調を感じたら初期段階で使用するのが適しています。
ハーブティーやローション、パックとして多用な楽しみ方があるブルーマロウですが、粘液質の成分により、薬の吸収を遅らせる可能性があります。
また、妊娠中・授乳中の使用に関しては問題報告などはありませんが、他のハーブやアロマ同様に安全性が確保されているわけではありません。心配事がある場合は、かかりつけ医に相談するのがいいでしょう。